痴漢冤罪で人生破滅しないために知っておくべきこと

痴漢冤罪で人生破滅しないために知っておくべきこと コラム

痴漢は絶対にいけませんが、冤罪で逮捕される人も現実にいます。
付近にいた人の正義感により痴漢と断定されることも、普通にあるのです。

痴漢で逮捕となると、順調な人生がたちまち悲惨なことになります。
いつなんどき起こるかわからない、痴漢冤罪逮捕を防ぐ方法を見ていきましょう。

痴漢で逮捕されるとこうなる

満員電車が痴漢の温床なのはまぎれもない事実です。電車に乗る人も、日ごろから誤解を受けないよう、気を付けたいものです。
ですが、実際に「痴漢です! 捕まえてください」という声が上がり、周りの協力であなたが手をつかまれたら、その後はどうなるでしょう。

駅事務室に連れていかれると現行犯逮捕が成立

一般的には、「駅事務室に行こう」ということになります。
疑いを掛けられていても、理路整然と説明してわかってもらおうという人もいるでしょう。ですが、駅事務室に行ったら最後です。

なぜなら、現行犯逮捕は警官でなく、私人でも可能だからです。事務室に付いていった時点で、現行犯として逮捕されてしまったことになるのです。

逮捕された以上、実質的に犯罪事実があったとされてしまいます。
ですから、行ってはいけません。
このような手段が考えられます。

  • 自分の名刺を出して、やましいところのないところを見せる
  • 協力者や、被害者の氏名・所属を訊く
  • 罪のない人を根拠なく逮捕したら、逮捕罪が成立する。その覚悟があるのか協力者や被害者を追及する。
  • やっていないから、DNA検査で無実を証明できると主張

行かないためとはいえ、そこから走って逃げ出すのは、事実上罪を認める行為とみなされます。
その場を立ち去るにしても、「やっていないのだから逮捕されるいわれはない」と明確に自己主張してから、ゆっくり移動しましょう。

警察に連れていかれたら取り調べから留置場へ

刑事事件で逮捕まであったので、その後は当然警察に連れて行かれます。拒否できません。
最近は痴漢冤罪の存在が大きく知られるようになり、また取り調べも可視化が進み、さらに証拠も重要視されるようになりました。
ですがかつては、おおむね以下のようなことになりました。現在でも、取り調べの本質は変わっていないでしょう。

  • 犯人だと決めつけた、威圧的な取り調べ
  • 被疑者(あなた)のプライドを徹底的に傷つける
  • 痴漢を認めるまで釈放しないというプレッシャーを掛けられる
  • 証言以外に証拠がなくても、自白するまで実際に釈放しない

これでは、自白しようと思っても無理はありません。

自白するとこうなる

痴漢を自白すると、それが十分な証拠となります。
曖昧な点は作文で埋めて、供述調書が作られます。
留置しておく根拠がなくなるので、釈放される可能性が大です。少なくとも勾留までは進みません。

おおむね起訴されますが、刑事裁判に掛けられるとは限りません。
下着の中に手を入れたりすると「強制わいせつ罪」に該当しますが、そうでない程度(迷惑防止条例違反)の痴漢であれば、略式起訴となるでしょう。
罰金(最大50万円)を支払えば決着です。

捕まった直後に認めてしまえば、これだけで済むともいえるのです。
前科は付くものの、勤務先に発覚するとは限りません。

自白しないとこうなる

冤罪なら、自白したくないのは当たり前です。被疑者になっても黙秘権がありますので、過酷な取り調べに耐えて頑張る人もいます。
さて逮捕後48時間は警察に、さらに送検されると次の24時間は検察に身柄が移ります。

その後、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるとして勾留決定されると、最大20日間留置場で過ごすことになります。

証拠は少ないので、自白しないとこうなる可能性が高いです。
さらに罪を認めない場合は、必ず正式裁判となります。
ただし最近では、痴漢にも科学捜査が適用されるようになりました。

手で触れる場合には、「繊維質が付着する」「被害者の衣服に汗が移る」など、なんらかの反応が生じるのです。

DNA検査で無罪を勝ち取った例もあるため、捜査段階においても科学的に証拠を固めようとするようになっています。
被害者に触れてもいないのであれば、無実を証明できる可能性はあります。ただしそこまで丁寧に捜査が進む保証はありません。

痴漢冤罪逮捕の際は弁護士を活用しよう

痴漢冤罪の怖さを見てきました。
ですが弁護士が付いていれば、このような目には遭わなくて済むかもしれません。
万が一のときに相談できる窓口があると、次の通り身が守れます。

  • 痴漢の疑いを掛けられた際に、すぐ電話で相談してアドバイスをもらう
  • 逮捕されてしまっても、接見してくれる(逮捕後72時間は弁護士以外接見不能)
  • 被害者と接触して、痴漢被害を取り下げる意思があるか確認してくれる
  • お金で決着できそうなときは、その交渉(示談)

冤罪なのにお金を支払うのは納得いかないにしても、罰金で前科がつくより懸命な場合もあります。
痴漢の起訴については被害者の意思が大きいので、示談が成立すれば、ほぼ起訴されることはないでしょう。

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